2010年5月15日土曜日

小さな翼

ジミ・ヘンドリクスの書く歌詞はあまり語られる事がないが、
非常に面白い。
自由な魂でありながら、とっても詩的だしSFのような、
架空と現実が入り乱れるような雰囲気がある。
ジミはよくツアーの移動中、ホテルルームのメモなんかを使って
歌詞や散文のようなものを書き連ねていた。
それらの一部は書籍にまとめられ、読む事が出来る。
彼の頭の中では音楽や詩がいつも渦巻いていたのだろう。

ジミの書いた曲の中でも、その美しさでよく知られる1曲が「リトル・ウィング」ではないだろうか。
ライブであまり演奏はしなかったが、その後多くのアーティストにカバーされ愛されている、
今やロックのスタンダード曲といっていい名曲だ。
とても繊細で力強さもある名曲の歌詞を僕なりに翻訳してみた。
英語で使われている言葉は割とわかりやすかったが、
こうして日本語にしてみるとその繊細さと力強さがよくわかってもらえると思う。

本当に美しい曲だ。
小さな翼で自由に雲の上を歩いていく、そんな天使が自分の心を解き放ってくれる、
そんなイメージなのだろう。

今年はジミが無くなって40年になる。
しかし彼の音楽は不滅だ。

Little Wing by Jimi Hendrix
translation by Toshifumi Sakuratani


彼女は雲の上を歩いている
こらえきれない夢心地で

蝶、縞馬、月明かりにお伽噺
そんな事を彼女は考えている
風に乗りながら

僕が悲しみにくれるとき
彼女はやってきてくれる
たくさんの微笑みで
僕を自由にしてくれる

大丈夫、大丈夫だと彼女は言う
欲しいものは何でもあげる、
どんなものでも、何でも、と

小さな翼よ翔び上がれ
そう、小さな翼よ


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