2013年6月2日日曜日

eliさんライブ

昨夜はいけ君と、うちのファミリーで
eliさんのライブ「昭和歌謡ショー」を観てきた。

eliさんは活動休止期間もあったりしたが、
復活をしてライブを精力的にやっていると最近知り、
どうしても観にいきたくなった。

そしてやはりeliさんは、すごいテンションで
僕らには懐かしい歌謡曲を自分の持ち歌のように歌い倒してくれた。
圧倒されちゃったよ。
こんなに衝撃うけるライブも久しぶりだ。

eliさんのライブを観るのは何年ぶりだろう。
鮮明に記憶に残っているのは
当時つるんでいた現ハピネスレコードの平野くんに
「面白いバンドやってるから観においで」と言われて行った
新宿JAMでのラヴ・タンバリンズのライブ。
平野くんはCool Spoonと掛け持ちで
ラヴ・タンバリンズのパーカッションを担当していた。
1993年とかそのあたりかな?20年近く前??

....衝撃だった。

アシッドジャズやレアグルーヴの流れもあったから、
クラブシーンやアンダーグラウンドでは
生音バンドによるソウルミュージックの演奏は
珍しいものではなかったけれど、
ラヴ・タンバリンズが決定的にちがったのは
圧倒的なカリスマ性をもったボーカリスト、
eliさん(当時はEllieと表記だった)の存在だった。
こんなにセクシーで解放的な女性がいるなんて、って。
遠慮なく書くなら、セックスシンボルそのもの。
狭いJAMに集まった皆を釘付けにしていたよ。

はっきり言ってバンドは決して演奏巧くなかったし
荒削りなところはいっぱいあったけど
他では絶対体験できない衝撃をうけた。
スウィートソウルをこんなにエロティックに
歌える女性がいるとは!

それからしばらくして
Crue-LというインディペンデントレーベルからCDをリリースし
Ellieさんは「渋谷系の女王」と呼ばれるようになっていた。
当時は渋谷のHMVみたいなレコード屋、クラブやファッション、カルチャーが
一体となって、確かにストリートからの文化や流行があったと思う。
でもいつしか商品化、記号化されてしまった「渋谷系」には
正直違和感を覚えていたし、
eliさんは、そういう記号的な「渋谷系」に収まるスケールじゃない人だった。
その辺りへの思いはご本人のブログにも書かれている。

そういう現状との違和感もあったのか、
その後のeliさんの活動には少しずつ痛々しいものを感じてしまった。
新宿JAMで観た時の解放感よりは
もどかしい思いを抱え傷だらけになりながら前に進む悲壮感を感じてしまっていた。

昨夜、高井戸倶楽部で久しぶりにみたeliさんは、
あの新宿JAMのときに感じさせてくれた
解放感をたっぷり持っていた。
音楽は自由なんだということを
歌やしぐさ、表情すべてで伝えてくれていたよ。

日本語を歌うeliさんも新鮮だったけど、
懐かしい歌謡曲にeliさんらしさが込められていて
めちゃくちゃ楽しかった。
歌謡曲の時代を知っているからこそ、
自分の解釈を入れても成立するんだろうね
といけ君とも話していた。
ずっとずっと自由になったからこそ、
日本語の曲も歌謡曲も
なんでも歌えるときがきたのかもしれない。

終演後に少しお話する機会もあって
一緒に写真をぱちり。



いまや「渋谷系の女王」のまえに”伝説の”とか付いちゃうのかもしれないけど、
そんな宣伝コピーを越えたスケール感ででeliさんは歌っているから、
是非みんなにも観てもらいたいな。
特に昨今、若い女子でなつかしの歌謡曲を歌う人は多いが
人前で歌うってこと
歌にじぶんの解釈をいれること
というのがどういう事か知りたいなら
現在のeliさんのライブは必見だよ。

「昭和歌謡ショー」は年内で終わりにするらしいけど、
年内というならもう1回ぐらいあるのかな(笑)。
この企画じゃなくても、色々ライブをやられているから
是非観にいきましょう。
自分もまた行きます。

いけ君には
「あんなぶっ飛んだパフォーマンスを受け止められるのは
フリーファンクしかないんじゃないの」
なんて言われて、
自分でもそんな風景を想像したら、ご一緒してみたくなってきた。
企画してみます!

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